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2009年02月22日(日) 16時38分

北方領土で「大幅譲歩」の憶測も 首相、政権浮揚狙いか東京新聞

 麻生太郎首相が北方領土問題の決着による政権浮揚を狙い、「ロシアへの大幅な譲歩を考えているのでは」(日ロ外交筋)との憶測が広がっている。次期衆院選で政権交代を狙う民主党も「内閣支持率が低迷する中、領土交渉進展で一発逆転を狙うのか」(幹部)と警戒し始めた。

 首相はメドベージェフ大統領と18日に会談し、北方領土帰属問題の進展に向けた「型にはまらない独創的なアプローチ」で合意。記者団に「4島返還、2島返還と双方が主張して進展しなかった」と譲歩に前向きな姿勢を示した。

 自民党幹部は「首相は4島の帰属問題解決という従来の基本的立場をあきらめ、歯舞、色丹、国後の3島返還や、択捉を含めた4島の面積等分返還を考えている」と分析する。

 首相は外相当時の2006年9月、共同通信などのインタビューで「2島ではこっちが駄目、4島では向こうが駄目。間を取って3島返還というのは1つのアイデア」と発言。同年12月には衆院外務委員会で、面積を考慮した分割案も検討する考えを示した。

 今回の首相発言に関し外務省幹部は「従来の発想にとらわれない例えとして発言しただけ」と説明している。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022201000192.html