記事登録
2009年02月22日(日) 08時59分

河村氏、政策集団近く発足 市長選マニフェスト作成へ東京新聞

 4月の名古屋市長選に出馬を表明している民主党の河村たかし衆院議員(60)=愛知1区=は21日、市役所で記者会見し、財政や地方分権、医療などの専門家10人程度でつくる政策チームを1週間後にも立ち上げ、マニフェストづくりを始めると明らかにした。

 次期衆院選での愛知1区の党公認を近く返上し、後任は「党に一任する」姿勢を強調。ただ辞職しても、残り任期が短いため補選は行われない。

 同席した同党の古川元久衆院議員(43)=愛知2区=がマニフェストづくりに協力すると説明。古川氏は旧大蔵省出身で、市民税減税などの河村氏の施策に「現実離れしている」と否定的な連合愛知幹部や市議団の一部に理解を得る狙いもあるとみられる。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は23日に市議団幹部と会談し、県連が推す伊藤邦彦弁護士(55)と河村氏との一本化問題を調整したい考え。古川氏がこの時期に河村氏支持を表明したのは党本部の意向が河村氏で一本化に傾いていることを示す形となった。

 一方、伊藤氏は本紙の取材に「今日も政策作りをやっている。これまでの考えに変わりはない」として、党本部の決定を待つ考えを示した。党の市議団は21日深夜、団会議を開催。23日、鳩山幹事長に伊藤氏を推す市議団の意向を伝えるが、党本部の決定には従うことを「市議団の総意」として確認した。

◆後継、河村氏元秘書の佐藤県議軸に

 河村氏が次期衆院選での党公認を返上し、不出馬を明言したことで、民主党は今後、河村氏の後継となる愛知1区(名古屋市中区など)の候補選びを急ぐ。党本部は河村氏の元秘書の佐藤夕子県議(46)=名古屋市東区選出=を軸に選考を進めるとみられる。

 佐藤氏は2007年の県議選で初当選。政務調査費を独自に全面公開するなど知名度がある上、河村後援会の全面支援を受けられるため「有力な候補」(党関係者)という。

 また同党幹部によると、別の県議を推す声があるほか、これまでの党本部の公募に手を挙げた数人が意欲を示している。地方議員や支援組織の連合愛知の中に佐藤氏への反発もあり、選考が難航する可能性もある。

 河村氏は後継について「党に任せるが、意見を求められれば言う。私には責任がある」と述べた。同党県連の伴野豊代表は「全く白紙。党本部の指導を仰ぎながら選考を進めたい」と話した。

(中日新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009022290083905.html