【ワシントン22日共同】オバマ米大統領が2010会計年度(09年10月−10年9月)の予算編成方針を示す「予算教書」で、13年度の財政赤字を09年度の半分以下の5330億ドル(約50兆円)、国内総生産(GDP)比3・0%に削減する計画を打ち出すことが22日、明らかになった。
米メディアによると、イラク戦争の戦費削減、予算の無駄排除、富裕層に対する増税により達成を図るという。米政府は23日、「財政サミット」を開き財政再建の進め方を議論、26日に教書を発表する。
議会予算局は1月時点で、09年度の赤字は約1兆1860億ドル、GDP比8・3%の見通しと発表した。しかし17日成立した景気対策法に財政支出の追加や減税が盛り込まれたため、財政赤字は大幅に拡大するとみられる。
政府筋は「大統領の1期目の終わりまでに、前政権から引き継いだ赤字を半減させる道筋を示す」と説明。オバマ政権は当面、景気回復を優先し赤字拡大を容認するが、中期的に財政を健全化する姿勢も明示することで、米財政への信頼を維持する方針を示した。