【北京22日共同】クリントン米国務長官は22日午後、就任後初の外国訪問となったアジア歴訪を終え、中国から帰国の途に就いた。
長官は同日朝、北京市内のキリスト教会を訪問。ロイター通信によると長官は同行記者団に20日、自身が教会を訪れる行動そのものが「多くを語ると思う」と言及しており、信教の自由を重視する姿勢をアピールする狙いがある。
長官はその後、市民団体や女性団体の指導者らとも会談。21日の米中外相会談では、米中間での閣僚級対話を経済分野に加えて政治・安全保障にも拡大することで原則合意し、米中が協力関係を深める格好となったが、懸案の人権問題では米国が譲歩する構えはないことを示す。
国務長官として史上初めて、就任後初の外国訪問先に日本を選んだクリントン氏は16日に東京入り。17日に麻生太郎首相と会談したが、将来の政権交代も念頭に民主党の小沢一郎代表とも面会し、拉致被害者家族にも会った。インドネシア、韓国でも市民との交流など活発な民間外交を繰り広げ、20日に最後の訪問国、中国に入った。