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2009年02月22日(日) 00時19分

首相、オバマ大統領と初会談へ 温暖化対策で包括協力中国新聞

 オバマ大統領との初の首脳会談に向け麻生太郎首相は二十三日夜、米国に向け出発する。会談はワシントンで二十四日(日本時間二十五日)行われ、これまでの折衝で地球温暖化対策とクリーンエネルギー開発に関する包括的な日米協力の推進を確認することが固まった。

 温暖化対策に積極的なオバマ政権と連携を深め、温室効果ガス削減に向けた新たな国際枠組みづくりで存在感を高めるのが狙いだ。クリーンエネルギー開発で日本の高い技術力を活用したいとの米側の思惑もある。

 オバマ大統領が一月二十日の就任後、ホワイトハウスで外国首脳と会談するのは麻生首相が初めて。両首脳は日米同盟強化と北朝鮮問題などの懸案で共同対処する方針で一致。首相は大統領の早期訪日を招請、大統領と個人的な信頼関係を早期に築くことで「外交の麻生」をアピールしたい考えだ。

 会談では、世界的な経済危機対応で、思い切った財政出動や金融安定化策で、これ以上の景気後退を食い止めるべきだとの認識で一致。四月二日にロンドンで開かれる第二回金融サミットで成果が得られるよう日米の連携も話し合う。

 北朝鮮の核・ミサイル問題に関しては、六カ国協議の枠組みを通じた解決を目指すことで合意。首相は拉致問題での日本の立場を説明し、大統領に全面的な協力を求める。

 オバマ政権が最重視しているアフガニスタン情勢で、首相は日本が復興への貢献に取り組む姿勢を強調。隣国パキスタンの安定化のため日本が三月下旬に開催する支援国会合への参加をあらためて要請するとみられる。

 首相は二十五日夕に帰国する予定。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902220087.html