広島市安佐北区のJR可部駅西口広場の整備をきっかけに、地元住民が進めるまちづくりが、本年度の国土交通省の「手づくり郷土(ふるさと)賞」(一般部門)に選ばれた。中国地方の受賞は唯一。中国地方整備局が25日、認定証を伝達する。
受賞団体は「可部夢街道まちづくりの会」と安佐北区役所の連名。同会は西口広場の計画段階で住民らで発足。地元の伝統産業の鋳物や水運をテーマにしたモニュメントの設計から資金集めまで手掛けて、2007年12月に完成させた。
現在も広場では町内会や高校など約20団体が交代で清掃や樹木の水やりを続ける。町並み保存の活動などへも輪が広がっている。「住民の意見を取り入れたユニークなデザインの広場を、地域の顔として継続的に維持管理している」として高く評価された。
【写真説明】可部駅西口広場の清掃を日替わりで続ける住民。広場を拠点としたまちづくりに取り組む