福を呼ぶ一対の宝木(しんぎ)を奪い合う、西大寺会陽(えよう)(はだか祭り)が21日夜から22日未明にかけて岡山市の西大寺観音院であり、数千人のまわし姿の男たちが白熱の争奪戦を繰り広げた。
午前零時、白い湯気を放ちながらもみ合う男たちの頭上に、本堂2階の御福窓から長さ約20センチの宝木2本が投下された。「うおぉー」。雄たけびが低くこだました。宝木を求める男たちが渦のようなうねりとなり、観衆の興奮も最高潮に達した。
日本三大奇祭の一つとされる西大寺会陽は室町時代から続く伝統行事で、来年500周年。岡山県の重要無形民俗文化財に指定されている。
【写真説明】本堂二階から投下された宝木を求めてもみ合う男たち=22日午前0時(撮影・増田智彦)