岩国市交通局は、今夏に全額出資の新会社を設立し、市内路線や高速バス事業を移管する方針を決めた。2010年4月の運行開始を目指す。新会社設立に関する議案は07年に市議会で2度否決されたが、人件費抑制などによる経営改善は避けられないと判断した。市は、資本金9000万円を含む09年度市交通事業会計予算案を、26日開会の市議会定例会に提案する。
計画によると、設立時期は7—9月で、同市日の出町の交通局内に本社を置く。社長は民間公募する予定。社員は約60人とし、交通局の職員約120人のうち臨時嘱託の約50人と、同時に廃止する交通局サービス公社の職員8人も移す。将来的に正社員化を進める。
事業は、岩国と広島市を結ぶ高速バスと市内1路線を移管。他の路線と市中心部を巡回する「100円バス」の運行は委託する。交通局には貸し切りバスと一部路線を残すが、職員減と併せ縮小する。