振り込め詐欺被害対策を強めるため、広島県銀行協会(広島市中区)で20日、県警の岩崎和彦本部長、中国財務局の山崎康史局長、県銀行協会の角広勲会長が意見交換した。三者が一堂に会するのは初めて。各機関の取り組みを紹介し、連携強化を申し合わせた。
岩崎本部長は、県内の被害金額が年間5億円を超える状況などを指摘。行員による利用客への声掛けなどで被害を防いだ例を挙げ、官民一体の取り組みの重要性を強調した。
山崎局長は、犯罪利用口座に残る被害金を分配するため昨年6月に施行された「振り込め詐欺救済法」による被害者救済の徹底など、金融機関に対する監督方針を説明した。
角広会長は、現金自動預払機(ATM)の1日の利用限度額の減額を利用客に勧める被害軽減策や、警察通報システムを活用した連携策などを報告した。
【写真説明】テーブルを挟んで意見交換する角広会長(手前左)と岩崎本部長(左)、山崎局長(右)