中国電力は20日、2010年春の新卒採用の予定者数を180人とし、今春実績の約2.3倍に増やすと発表した。原子力発電所建設や送電設備の補修など増加する業務に対応するためで、10年ぶりの高水準となる。新卒採用は過去5年間、最低水準で抑制してきたが、拡大に転じる。
技術職は150人で今春実績の約2.8倍。事務職も30人で15%増やす。技術、事務職を合わせ、大卒は75人で約1.8倍、高専卒は25人で5倍、高卒は80人で約2.4倍に増える。
電力自由化が進む中、中電は経営効率化を目的に過去5年間、計画ベースで70人採用を続けてきた。現在は50—100人の定年退職者が、6年後には300人に増えることもあり、事前に人材を確保して育てる必要があると判断した。