島根県川本町は、3月末で休止する方針だった町営の複合施設「かわもと音戯(おとぎ)館」のホテル・食堂部門を当面継続させ、地元に無人化を通告していた2公民館も嘱託職員を置く方針にそれぞれ改めた。20日、町議会活性化対策特別委で報告した。
両施策とも2012年度に町の基金が底をつくとの財政推計に基づき町有施設の運営を再検討する中で浮上。昨年11月に経費節減策の一環として町議会に示した。しかし音戯館では赤字のプール部門より先に黒字のホテルを休止することに町議会で批判が相次ぎ、ホテル運営業者との調整も難航。公民館無人化も住民の陳情を受けて、修正を迫られた。
音戯館ホテルの休止撤回について、坂根豊教育長は「既に4月以降の予約があることやホテルとプールを一体で指定管理する業者を公募しても景気が悪い中で応募があるか分からない点を考慮した」と説明。「公募などの方向性が確定するまで今の業者の使用を認める」とし、議会側も承認した。
【写真説明】ホテル・食堂部門の当面の継続が決まった「かわもと音戯館」