【エルサレム21日共同】イスラエル軍によると、同国北部に二十一日、レバノン南部から発射されたロケット弾が着弾し、女性一人が軽傷を負った。イスラエル軍は報復としてレバノン領を砲撃した。レバノンからイスラエルにロケット弾が発射されたのは一月以来。
レバノン南部ではイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラやパレスチナ武装組織が活動しているが、発射を認める声明は出ていない。一月のロケット弾攻撃は、イスラエル軍のガザ攻撃に反発するパレスチナ武装組織が行ったとみられている。
レバノンからの報道によると、発射されたロケット弾は二、三発で、このうちの一発がイスラエル領に着弾した。イスラエル軍はレバノンに少なくとも六発の砲弾を撃ち込んだが、死傷者は出なかった。
レバノン南部を拠点とするヒズボラは、二〇〇六年夏のイスラエルとの武力紛争で同国に約四千発のロケット弾を撃ち込み、多くの被害が出た。侵攻したイスラエル軍は停戦後に撤退。レバノン南部にはレバノン軍と国連部隊が展開し、おおむね平穏が保たれている。