記事登録
2009年02月21日(土) 00時00分

省エネ家電進化、消費電力を半減・熱を乾燥に利用読売新聞


省エネ、節水のドラム式洗濯機(東京・千代田区のヨドバシカメラマルチメディアAkibaで)=高橋はるか撮影

 「省エネ」機能を高めた家電製品が増えている。家庭での消費電力量が多いエアコンや冷蔵庫だけでなく、洗濯乾燥機や掃除機など、様々な家電に範囲も広がっている。買い替えによって電気代をぐっと安く抑えることも期待できそうだ。(経済部 山本貴徳)

 最近の省エネ家電で目立つのは、センサーを使った技術。富士通ゼネラルが2月1日に発売した家庭用エアコン「ノクリア」Sシリーズは、人の動きと部屋の湿度をセンサーが感知する。人が動き回っている場合や湿度が高い場合、体温や体感温度が上昇すると判断し、自動的に暖房の温度を下げる。11年前の機種に比べて消費電力量は半減し、標準家庭で年間約1万8000円の節約効果があるという。

 パナソニックが3月1日に発売する住宅用照明器具「オートエコ調光付ツインPa」は、センサーが部屋の明るさを感知して、外からの光が差し込む日中は明るさを抑えるなど自動調整する。これで、消費電力量を従来機種より約60%カットする。

 省エネ家電が、従来のエアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビなど比較的消費電力の大きな家電から、その他の製品に広がっているのも最近の特徴だ。

 例えば、日立アプライアンスのドラム式洗濯乾燥機「風アイロン ビッグドラム」は、モーターなどで発生する熱を乾燥に再利用する世界初の技術を採用した。消費電力を7年前の機種より80%も減らし、1月には経済産業省の「省エネ大賞」を受賞した。

 ヨドバシカメラマルチメディアAkibaの佐藤正敏さんは、「少し価格が高くても、電気代を年間どれくらい節約できるか計算して、より高機能の機種を選ぶ人も増えている」と言う。「省エネ度合い」が、家電選びの基準としてますます重視されそうだ。

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090221ok02.htm