九州大は20日、新型インフルエンザの発生に備え、有川節夫学長を本部長とする対策本部(13人)を設置した。近く学生約1万9000人と教職員約7000人の計2万6000人に、予防対策マニュアルとマスクを配布する。国内で感染を確認した場合、休講とし、全学生や教職員を自宅待機とする方針を明らかにした。
海外で高病原性鳥インフルエンザ・ウイルス(H5N1)に感染した人の症例が相次いでおり、人から人へ感染する変異型が発生すると、新型インフルエンザの大流行が懸念されている。
今後、大学では、発生を想定した訓練を行うほか、学生や教職員に対して、電子メールや電話による連絡体制の整備、正しく情報が伝達できたかを確認するためのシステムづくりを進める。また、発生後の感染拡大を防ぐため、フローチャート形式の具体的な行動計画を今年度中に策定し、会議を開かなくても対応できるようにするという。
同大によると、海外で発生した場合、発生国から入国できる航空機や船舶は4空港と3港に制限される。その中には、福岡空港と関門港も含まれており、福岡が国内への侵入経路となる可能性がある。さらに、アジアなど各国からの留学生も多いことから、新型インフルエンザが発生する前に対策本部を設置することにしたという。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news/20090220-OYT8T01148.htm