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2009年02月21日(土) 00時00分

「裁判員安心、参加を」・・・地裁支部長が会見読売新聞

会見に臨む永松支部長

 裁判員制度の開始(5月21日)まで約3か月となった20日、福岡地裁小倉支部の永松健幹支部長(56)が同地裁支部で記者会見を行った。「国民の皆さんには、裁判員制度への関心が高まる一方、不安や戸惑いもあると思う。制度運営には国民の理解と協力が必要であり、今後も努力を続けていく」と決意を語った。

 主な一問一答は次の通り。

 ——裁判員制度は国民に十分に周知されたか。

 これまでに裁判所見学会や裁判所側からの出張説明会などを積極的に実施してきた。昨年の見学会への参加人数は一昨年と比べて倍増している。広く認知されたと思う。

 ——あと90日間でどのような準備が必要か。

 裁判員候補者を受け入れる態勢の充実など、国民から信頼される制度づくりにむけてさらに検討していく。

 ——今後の法曹三者の取り組みは。

 憲法週間などの節目に広報活動を行っていきたい。

 ——暴力団が絡む事件など市民が不安を感じるような裁判への対応は。

 そうした事件で裁判員に危害が生じる恐れはほとんどないと考えている。裁判員法には、裁判員保護のため、裁判員を脅した者を処罰したり、裁判員の氏名や住所など、個人が特定される情報を公にすることを禁止したりする規定を設けている。(裁判員裁判の対象事件でも)裁判員が加わらずに裁判官だけで裁判をするという仕組みもある。

 裁判官や裁判所職員は被告人と向き合って法廷で仕事をしてきたが、身の危険を感じることはこれまでもなかった。国民の皆さんには安心して参加していただきたいと考えている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news/20090220-OYT8T01139.htm