豊前市八屋の空き店舗を生かした多目的施設「Zig—Zagホール」が4月にも飲食店として再出発する。今月22日午後6時からは、これまでの来場者、出演者らに感謝の気持ちを込めた最後のジャズライブが開かれる。
同ホールは、木造2階建て約66平方メートル。商店街などの住民有志が、2006年2月、大型商業施設の郊外進出などで、客足が落ち込む商店街を活気づけようと、ライブホールとして開設した。
昨年7月からは、中心市街地の活性化に取り組む団体「豊前市TMO」が引き継いで、多目的施設に用途を拡大。豊前・築上地区のアマチュアのロック、ジャズ、フォークバンドが出演したライブが計約20回開かれたほか、パーティーや地区の子供会の会議などの場としても利用された。日ごろ、商店街に縁遠い若者らが足を運ぶきっかけになったという。
ホール跡地には市出身の若者が店舗を開く。TMO事務局を務める豊前商工会議所の米谷剛さん(48)は「ホール閉鎖は惜しいが、若者が起業するので、ハッピーエンド」と歓迎する。
最後のライブに出演するのは、地元の「後小路一雄&ニュー・スウィング・ジャズ・オーケストラ」(NSJO)。メンバー約20人がステージに立ち、「A列車で行こう」「ミスティー」などジャズの往年の名曲約10曲を披露する。
こけら落としも担ったNSJOの後小路代表(61)は「少し寂しい気持ちもするが、みなさんに喜んでもらえる楽しいステージにしたい」。アルトサックス担当で、新人の清田あすかさん(30)も「私は初の大舞台。精いっぱい頑張ります」と意気込んでいる。
開演は、午後6時。入場無料。収容人数は約60人。問い合わせは佐藤酒店(0979・83・2122)へ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news/20090220-OYT8T01126.htm