オーストラリア連邦警察は21日、南極海で日本の調査捕鯨船への妨害活動を繰り返した米環境保護団体「シー・シェパード」の抗議船スティーブ・アーウィン号を20日に捜索したことを明らかにした。
オーストラリアの警察当局による同団体の抗議船への捜索は初めて。警察は「日本の当局からの正式要請に基づく捜索で、予備的調査の段階」としている。
捜索は、同船が南極海からオーストラリア南部ホバートに戻った直後の20日午後に行われた。
捜索に立ち会ったポール・ワトソン船長は共同通信の電話取材に対し、ビデオテープや写真、航海日誌、衛星利用測位システム(GPS)記録などが警察に押収されたことを明らかにした。
ビデオはシー・シェパードの活動に焦点を当てたドキュメンタリー用に撮影され、米テレビ局で放映される予定だった。日本の調査捕鯨船との衝突場面などが映っているとみられる。
同船は昨年12月下旬から今月にかけて、南極海で調査捕鯨船に液体入りの瓶を投げ付けたり、船体を衝突させたりするなどの妨害活動を繰り返した。
日本の水産庁は「危険な暴力行為」として、シー・シェパード船に港を提供しているオーストラリアの公使を呼び、抗議していた。
(2009年2月21日22時17分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090221-OHT1T00256.htm