中国で北海道を舞台にした映画「非誠勿擾(本気で付き合える人求む)」が大ヒットし、北海道観光ブームが起きている。22日にはロケ地を巡るツアーもスタート、北海道は「この機会に中国の観光客を呼び込みたい」(観光のくにづくり推進局)と期待を膨らませている。
映画は正月向けのラブコメディーで売れっ子の馮小剛監督の作品。男女が旅をしながら愛が芽生えるというストーリー。
映画の後半は自然豊かな北海道東部が舞台で、真っ青のオホーツク海が背景に広がるJR北浜駅(網走市)や斜里町の平原に立つ教会、釧路市阿寒町の温泉街の飲み屋などが登場する。
映画はクリスマス前に封切られ、興行収入は最初の19日間だけで3億元(約41億円)を突破。観客数では600万人程度となる計算で、海賊版DVDも相当出回っている。日本政府観光局北京事務所には「あの教会で結婚式を挙げたい」「あの飲み屋は実在するのか」といった問い合わせが相次いでいる。
「北海道の大自然の美しさが自然体で紹介されたのが受けたようだ」と同事務所。まだ統計はないが中国の春節(旧正月)休暇期間中の北海道観光客は昨年より増えており、北京の旅行会社が22日から毎週ロケ地ツアーを始める。
観光のくにづくり推進局は「金融危機の影響でこれまで多かった韓国などの外国人観光客が減っているだけに新しい市場になれば」としている。(共同)
(2009年2月21日17時36分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090221-OHT1T00187.htm