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2009年02月21日(土) 17時36分

加藤周一さんのお別れの会に約1000人が参列スポーツ報知

 昨年12月5日に89歳で死去した評論家加藤周一さんのお別れの会が21日午後、東京都内で開かれ、国内外の文化人や市民ら、約1000人が加藤さんをしのんだ。

 弔辞で、作家の大江健三郎さんは「相手を完全に理解せよ。同時に自分の弱点を見抜け」という加藤さんの助言を紹介。

 作家の水村美苗さんは「加藤さんは知識人として生き、知識人としての責任を立派に果たした。お目にかかればかかるほど、敬愛の念が増す、上等な人だった」と語った。

 音楽評論家の吉田秀和さんは、海外の新聞や大学でも活躍した加藤さんについて「複合的な事象を集約して、本質を言い表す高い能力があった」と述べた。世界の現象を解説し、解決策まで暗示する加藤さんに驚嘆し、敬意を持って「世界連邦政府の外務大臣」と呼んだ若き日を振り返った。

 お別れの会では、英国の日本研究者ロナルド・ドーアさんらの弔電も披露された。

(2009年2月21日17時36分  スポーツ報知)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090221-OHT1T00185.htm