兵庫県宝塚市の墓苑開発事業をめぐる汚職事件で、贈賄容疑で逮捕されたコンサルタント会社「神戸市湾岸開発」社長西岡栄太郎容疑者(69)が、2003年ごろから「(自分から)開発の同意を取れ」などと市に繰り返し要求していたことが21日、関係者の話で分かった。
西岡容疑者は開発予定地周辺の土地を所有しており、県警は開発をめぐって利益を得ようとしたとみている。
関係者によると、西岡容疑者は03年10月に土地を取得。その後、市の担当者に「隣の土地の者だが、なんであいさつがないんや」と電話したり「同意がないのに開発するな」とする内容証明郵便を送り付けたりしていた。
市は「手続き上、同意は必要ない」と対応していたという。
西岡容疑者らは、収賄容疑で逮捕された宝塚市長阪上善秀容疑者(61)が初当選した直後の06年4月に100万円を渡したとされる。阪上容疑者は06年5月前後、市の担当者に墓苑の面積拡大を検討するよう指示。県警は西岡容疑者の意向をくんだ可能性もあるとみて調べている。