【ニューヨーク20日共同】二十日のニューヨーク株式市場のダウ工業株三十種平均は、金融危機の一段の深刻化懸念から二日続落、前日比一〇〇・二八ドル安の七三六五・六七ドルで取引を終え、年初来安値を更新した。終値としては二〇〇二年十月以来、約六年四カ月ぶりの安値水準となった。
米国の株価が歴史的安値水準で引けたことは、週明けの東京市場などで株価の下押し要因となりそうだ。
〇七年十月に記録した終値としての最高値(一万四一六四・五三ドル)から、ほぼ半値に落ち込んだ計算。
二十日のハイテク株主体のナスダック総合指数は一・五九ポイント安の一四四一・二三。
株価の下落を主導したのは損失の拡大が止まらず、国有化懸念が浮上したシティグループなど米金融関連銘柄。米政府は打ち消したが、金融銘柄が重しとなってダウ平均は一時、下げ幅が二一六ドルに達した。経営危機に陥っている米自動車ゼネラル・モーターズ(GM)も値下がり。一方、通信大手や米半導体大手インテルなどハイテク関連は堅調だった。
市場アナリストは「米政府の金融安定化策が具体性を欠いていることが市場の不安をかき立てている。明確な方針を早急に示すべきだ」と話した。