兵庫県警は20日、詐欺容疑で逮捕した容疑者をめぐり、手続きの不備を神戸地検から指摘され、同じ容疑で逮捕状を2度取り直そうとしたが神戸地裁に却下されたため釈放したと発表した。
逮捕状を取り直すために、1日のうちに釈放と緊急逮捕を2度繰り返していた。県警によると、こうしたケースは極めて異例。
県警捜査2課によると、18日午後8時すぎ、偽の上場話で未公開株を販売して代金をだまし取ったとして、詐欺の疑いで容疑者を東京都内で逮捕。警視庁の施設で1泊させた後、翌日午後1時ごろに神戸市内の兵庫署に到着した。
20日昼、神戸地検が「長時間の移送で手続きに問題があると指摘される可能性があるので、再度逮捕状を取り直した方がいい」と同課に指示。
同日午後、いったん容疑者を釈放した後、詐欺容疑で緊急逮捕し、逮捕状を請求したが却下されたため釈放。さらにもう一度緊急逮捕して逮捕状を請求したが却下され、同日夜に釈放した。