【ワシントン21日共同】オバマ米大統領は21日、週末恒例の国民向けビデオ演説で、7870億ドル(約73兆円)規模の景気対策法成立に伴い、勤労者世帯への所得税減税が同日から始まり、典型的世帯の可処分所得は4月1日までに毎月65ドル(約6000円)以上増えることになると述べた。
減税によって内需を拡大、景気後退に歯止めをかける狙いがある。しかし、日増しに深刻化する経済危機のあおりを受けて雇用不安が拡大、消費者心理は冷え込んでおり、直ちに減税効果が表れる見込みは低いとの見方もある。
景気対策法に関しては、史上最大水準に達している財政赤字へのしわ寄せが懸念されている。オバマ氏はこのため、週明け23日に財政再建に向けた各界指導者との「財政サミット」を主宰し、赤字削減策を協議すると述べた。
同法には中低所得層を主な対象に1人当たり最大400ドルの所得税減税などを盛り込んだ。