【北京21日共同】クリントン米国務長官は21日、アジア歴訪最後の訪問地、北京で中国の楊潔☆外相と会談後に共同記者会見し、両国間の閣僚級の対話枠組みとして、これまで実施してきた経済分野に加え、今後は政治・安全保障問題を扱う戦略対話も開催していく方針で原則合意したと発表した。
米側は、安保分野の戦略対話をクリントン長官が、経済対話をガイトナー財務長官が担当。経済分野では2006年から閣僚級の「米中戦略経済対話」が開催されてきたが、安保面でも閣僚レベルの協議の場ができることで、米中協力の範囲が拡大する。
長官は懸案の人権、チベット問題、信教・表現の自由など「米中間で見解の相違がある分野でも率直に話し合った」と説明。楊外相は「(米中間の)人権対話もさらに進める」と応じた。また「対テロや核不拡散、軍事面での交流を発展させる」と述べ、米側との対話を拡大する構えだ。
気候変動問題でクリントン長官は、クリーンエネルギー開発や温室効果ガスの抑制に向け「重要な協力関係」を築き上げると意欲を表明。「米中関係が建設的で、協力的であることが不可欠」だとし、両国が連携を深めていく考えを示した。地球規模の同問題で両国が定期協議を開催することも決まった。
(注)☆は竹カンムリに后の一口が虎