女子マラソンの土佐礼子や渋井陽子らを育てた名伯楽で、実業団駅伝の三井住友海上を日本屈指の強豪にした鈴木秀夫総監督(56)が3月末で退任し、指導者生活にも区切りをつけることが21日、分かった。今後のチーム指導は昨年にコーチから昇格した渡辺重治監督(39)に任せる。
3月で同社を退職もする鈴木総監督は「ゆっくり休んで一般的な立場で陸上を見てみたい。若い世代へのバトンタッチ」と理由を語り、8月の世界選手権(ベルリン)のマラソン代表を決めた渋井の指導は渡辺監督に委ねるという。
鈴木総監督は千葉・長生高の選手時代、高橋尚子さんらを育てた小出義雄氏の教え子。千葉・市船橋高でコーチ、監督として女子の全国高校駅伝で2度優勝。1995年に三井海上(当時)の監督に転身し、全日本実業団対抗女子駅伝を3連覇を含めて6度制した。昨春から総監督となっていた。