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2009年02月21日(土) 00時18分

地元高出身は35・1% 昨春入学の医学生調査中国新聞

 各都道府県にある大学医学部や医科大の二〇〇八年度の入学者のうち、地元の高校出身者が占める割合は平均35・1%で、五年前の〇三年度と比べ5・0ポイント増えていたことが二十日、文部科学省の調査で分かった。

 医師の地域定着を狙い、入試の際、地元から別枠で選考する「地域枠」の設定拡大も背景にあり、三十一都道府県は〇三年度から地元出身率の割合が増えた。一方で八県では減少し、地域差も浮かんだ。

 地域枠は〇五年度から増加傾向が強まり、文科省は同枠の学生が卒業する一〇年度以降、地元で研修医となり、実際に定着するかが、今後のポイントとみている。

 調査は医師不足や都市部への偏在といった問題を踏まえ昨年九月に実施。あらかじめ都道府県別の入学枠を設ける自治医大を除く、国公私立医科系七十八大学を対象とした。

 調査結果(5%刻みで分析)によると、地元出身率が最も高かったのは北海道の60—65%で、静岡が50—55%で続いた。愛知、広島など5都県が45—50%だった。最も低かったのは10—15%の山形、茨城、石川。次いで宮城や栃木、滋賀など五県が15—20%だった。

 〇三年度との比較では、静岡が25ポイントも増やした。減ったのは山形、群馬、新潟、徳島などで、熊本は15ポイント減り30—35%となった。

 深刻化する医師不足を踏まえ、厚生労働、文科両省の検討会は十八日、地域医療に貢献する医師を増やすため、一層の地域枠拡大を提言している。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902210123.html