【ロンドン20日共同】経営危機の米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)傘下でスウェーデンのメーカー、サーブが二十日、再建に向けた法的手続きを申請、事実上経営
サーブは政府と民間から資金を調達し、三カ月以内に再建手続きを完了したい考え。GMから分離し、独立したメーカーとして復活を目指す。
GMが求めていた、サーブに対する五十億スウェーデンクローナ(約五百四十億円)の公的資金による支援をスウェーデン政府が拒否したため、資金繰りのめどがたたなくなった。
同社は、スウェーデンに四千人超の従業員がいるが、大幅な合理化は避けられない見通しだ。
サーブは、スウェーデン航空の自動車部門として発足し、大戦後に量産を開始。二〇〇〇年にGMの完全子会社となった。ただ赤字経営が続き、最近は世界経済の悪化で販売が激減、〇八年は前年比25%落ち込んだ。
スウェーデン政府は昨年十二月、総額二百八十億クローナの自動車業界支援策を打ち出し、サーブ支援についてGMと協議していたが、国有化などは否定していた。