プリント基板メーカーの未公開株を巡る詐欺事件で、兵庫県警が20日、逮捕した3人のうち、1人の男性容疑者(27)について、神戸地検から「逮捕から県警に身柄を移すまで時間がかかりすぎ、裁判官から手続き不備を指摘される可能性がある」と指摘され、いったん釈放。直後に同じ容疑で2回、緊急逮捕したが、神戸地裁から逮捕状の発付を却下され、再び釈放したと発表した。
県警によると、釈放したのは、有価証券販売会社の元社員。
県警は18日、東京都内で3人を逮捕。うち元社員の逮捕時間が午後8時12分となり、県警まで護送できなかったため、いったん警視庁愛宕署に留置。翌19日午後1時10分に兵庫署に身柄を移した。
しかし、神戸地検が「移送に時間がかかりすぎ」などとしたため、20日に元社員を釈放。直後に緊急逮捕して神戸地裁に逮捕状を請求したが、「逮捕の蒸し返しになる」などとして却下された。
このため、県警は再び地検と協議。改めて緊急逮捕して同じ手続きをとったが、同地裁は逮捕状を発付しなかったため、県警は、元社員を釈放したという。県警は「引き続き、捜査を続けたい」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090221-OYT1T00577.htm