個人投資家の「株離れ」を食い止めようと、証券業界がETF(上場投資信託)の売り込みに力を入れている。
初心者にも値動きがわかりやすく、取引手数料も安い。しかし、投資家の人気は一部の銘柄に偏っており、市場の活性化につながるかどうかは不透明だ。
ETFは、日経平均株価(225種)や東証株価指数(TOPIX)、金の国際価格といった様々な指標に連動して値動きする投資商品だ。通常の投信と違い、市場が開いている間ならいつでも売買できて、投資額も最低1万円程度と安い。2008年12月の売買代金は約1300億円で、株式市場が冷え込む中では比較的健闘している。
品ぞろえは現在58本と、06年の12本から約5倍に増えた。しかし、日経平均株価に連動するタイプ(2本)とTOPIXに連動するタイプ(3本)だけで、日々の売買代金の9割近くを占める。なじみがある指標で、割高か割安かの判断がしやすいからだ。残り53本は計1割程度と、売買が低迷している。東証や証券各社は投資家向けセミナーを開き、認知度アップに懸命だ。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090221-OYT1T01040.htm