【ワシントン=岡田章裕】米市場でシティグループとバンク・オブ・アメリカの国有化観測が高まっている。
米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン前議長が英紙に、「リストラを迅速に進めるには、一時的な国有化が必要かもしれない」と述べたのがきっかけだ。これに加え、金融行政に強い影響力を持つドッド上院議員(民主党)が20日、「短期間ではあるが、大手銀行を国有化せざるを得ないかもしれない」と語ったことで、一気に国有化観測が勢いを増した。
こうしたことから、20日のニューヨーク株式市場の終値は、シティグループが18年ぶりの安値水準となる1・95ドルまで値下がりし、バンク・オブ・アメリカも3・79ドルに値下がりした。
米政府は、ギブス米大統領報道官が20日の記者会見で、「オバマ政権は、金融機関が民間で経営されるのが正しい道だと強く確信している」と述べるなど国有化観測の打ち消しに必死になっている。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090221-OYT1T00306.htm