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2009年02月21日(土) 03時09分

経営破綻の大和生命、米大手プルデンシャルが買収へ読売新聞

 昨年10月に経営破綻(はたん)した大和(やまと)生命保険の管財人は20日、経営を引き継ぐ支援先企業(スポンサー)の候補を米保険大手プルデンシャルに絞り込んだ。

 更生特例法に基づく更生計画案の提出期限が3月23日に迫っており、管財人とプルデンシャルの間で、保険金の減額方法を含めスポンサー契約の細部を詰める。

 米プルデンシャルは日本で、プルデンシャル生命保険とジブラルタ生命保険を展開している。両社の2008年3月末時点の総資産は計約5・8兆円。

 大和生命は、保有していた有価証券で損失が出るなどしたことから、破綻時に114億円と公表していた債務超過額が630億〜640億円に拡大している。

 事業の引き継ぎに向けては債務を圧縮する必要がある。将来の保険金支払いに備えて積み立てている責任準備金(約2550億円)の一部カットなど、保険金の減額が避けられない。さらに、生保各社が資金拠出する「生命保険契約者保護機構」が300億円規模の資金援助をする見通しだ。

 管財人は「スポンサー契約条件につきさらに協議を尽くすことが適当」と、条件になお溝があると説明している。仮に協議が不調に終われば、保護機構が受け皿となる可能性も残る。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090220-OYT1T01219.htm