【バンコク=田原徳容】2007年9月のミャンマーの反政府デモを取材中に射殺された映像ジャーナリスト、長井健司さん(当時50歳)の精神を受け継ぎ創設された「長井健司記念賞」の第1回授賞式が21日、タイ北部チェンマイで行われた。
昨年5月のサイクロン被害を国内外に報じたミャンマー人女性ジャーナリスト、エイン・カイン・ウーさん(24)が受賞したが、「政府に反抗した」として同国軍事政権下で禁固2年の刑に服しており、友人が賞金1000ドルなどを代理で受け取った。
記念賞は、反軍政メディア「ビルマメディア協会」(本部・ノルウェー)が、長井さんの勤務先だったAPF通信社(東京)や愛媛県今治市の長井さんの両親の協力を得て創設。軍政下のミャンマーの実態を伝える報道に貢献した記者やカメラマンを対象としている。