【ニューデリー=永田和男】スリランカ最大都市コロンボ上空に20日夜、反政府組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」の軽飛行機2機が侵入し、市内に爆弾を投下するなどの攻撃を行った。
AFP通信は、地元病院の話として、少なくとも2人が死亡、58人が負傷したと報じている。
報道によると、1機は国軍の対空砲によりコロンボ北方の国際空港近くで撃墜された。もう1機も砲撃で墜落し、市内にある国税庁の建物に突っ込んだという。国際空港は一時閉鎖となり、コロンボ市内はほぼ全域にわたり停電した。
LTTEによる空爆は昨年10月以来。政府報道官は21日、「LTTEが劣勢から関心をそらすため自暴自棄の攻撃に出たもの」と述べ、LTTEの残存支配地域制圧は順調に進んでいると強調した。
しかし、LTTE系ニュースサイトは、最高指導者プラバカラン議長が出撃前のパイロット2人と写っている写真を掲載し、「攻撃成功」と報じた。LTTEがなお数機の航空戦力を保持し、奇襲攻撃をかける可能性もある。