【ソウル=本間圭一】アジア歴訪中のクリントン米国務長官は20日、ソウルの青瓦台(大統領府)で李明博(イミョンバク)韓国大統領と会談し、北朝鮮の核・ミサイル問題、米韓同盟強化、世界金融危機への対応について意見交換した。
青瓦台報道官によると、李大統領は会談で、北朝鮮の核・ミサイル問題を念頭に「韓国と米国、日本、中国が安保上の懸案に対して一つの声を出すことが重要だ」と指摘した。
米韓外相はこれに先立ち、弾道ミサイル問題も6か国協議で取り上げることで一致した。
クリントン長官は、現行の2万5000人規模の在韓米軍兵力を維持する方針を再確認した。また、4月初めにロンドンで予定される第2回金融サミット(G20)に合わせ、米韓両大統領による首脳会談を行うことへの期待も表明した。韓国側はこの提案を受け入れるとみられる。
李大統領は「米国が世界経済回復のリーダーの役割を果たさなければならない」と指摘した上で、韓国としてG20で世界各国に財政出動を呼びかけ、国内総生産(GDP)の最低2%を投資するよう呼びかける考えを示した。
長官は20日夜、最後の訪問地となる中国の首都・北京に入った。21日に楊潔チ(ようけつち)外相をはじめ、温家宝首相、胡錦濤国家主席らと会談する予定。(「チ」は竹かんむりに「褫」のつくり)