広島ガス(広島市南区)は20日、4月末にもロシア・サハリンから都市ガス原料の液化天然ガス(LNG)の調達を始めることを明らかにした。現地工事の中断などがあり、当初計画より1年遅れとなる。2009年度は年間10万トンを調達する。
サハリン沖の資源開発事業「サハリン2」のLNG工場が18日に稼働。広ガスが3隻目のLNGタンカーとして寒冷地仕様で建造したサン・アローズが、サハリン南端のプリゴロドノエのLNG工場から太平洋を通り広ガスの廿日市工場(廿日市市)まで運ぶ。
広ガスは現在、インドネシアとマレーシアからLNGを調達している。05年、サハリンから年間最大21万トンを購入することで現地の開発会社と合意。当初は08年4月に調達を始める予定だったが、ロシア政府の命令で工事が一時中断した影響などで1年遅れとなった。