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2009年02月20日(金) 20時58分

ミス判明から3カ月伝えず 受精卵取り違えで病院側中国新聞

 香川県立中央病院(高松市)で不妊治療を受けた二十代女性が受精卵を取り違えて移植された事故で、誤って受精卵を使われた相手方の夫婦に対し、病院側がミスの判明から三カ月後の今年一月まで、取り違えの事実を伝えていなかったことが二十日、分かった。

 同病院の松本祐蔵まつもと・ゆうぞう院長らが明らかにした。受精卵は同病院で不妊治療を受けていた高松市の四十代女性と夫との間にできたもので、治療に使われれば赤ちゃんが生まれた可能性がある。夫婦は一月二十五日に病院から説明を受け「残念だった」と話したという。夫婦は現在は治療をやめている。

 病院によると、受精卵は産婦人科の川田清弥かわだ・きよや医師(61)が昨年九月、二十代女性に誤って移植。十月にミスに気付き、十一月に中絶した。病院側はミスが判明した時点で、夫婦にいつ知らせるかを内部で検討したが、「二十代女性がこのまま出産を望む可能性もある」などの意見が出て結論が出ず、先延ばしになったという。

 中絶後も知らせなかった理由について、松本院長は「二十代女性や家族が夫婦への告知を望まなかった」と説明している。

 川田医師は一九九三年に同病院に赴任。不妊治療を十五年間一人で手掛けてきた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902200245.html