不法滞在中国人らへの住居斡旋(あっせん)事件で、偽造有印私文書行使罪に問われた東京都板橋区上板橋、会社役員伊藤静朗被告(41)の論告求刑が20日、横浜地裁(林寛子裁判官)であった。
検察側は「手口は巧妙かつ悪質で、治安に対する悪影響は看過できない」として懲役1年6月を求刑、弁護側は「結果的に社会秩序を乱してしまったことを反省している」として執行猶予を求めた。判決は27日。
論告などによると、伊藤被告は2006年11月、アパートなどの賃貸契約で、中国人に代わり、日本人を契約人や保証人に仕立てる違法な住居斡旋を始めた。源泉徴収票を知人に偽造させ、自身が契約人になったこともあったという。
論告で検察側は「不法滞在者らに悪用されることは推定できたはず」と主張。伊藤被告は「留学生を助けようと事業を始めた。不法滞在者や犯罪者が住むとは思ってもみなかった」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090220-OYT1T00849.htm