福岡県は新年度から、高齢者が安心して運転できる自動車の開発を目指し、「新高齢者自動車開発プロジェクト」に乗り出す。
学識者や高齢者らで委員会を設置し、高齢ドライバーの特徴や車に求められる機能を分析。2年後をメドに原案をまとめ、県内に生産拠点を置く自動車メーカーなどに実用化を求めていく。
新たな製品や市場を開拓し、雇用創出を図ろうと県が20日に発表した「福岡ニューディール」の16の政策の一つ。委員会には国土交通省や警察庁の関係者にもオブザーバーとして参加してもらい、視力低下でメーターが読みづらくなるなど高齢ドライバーの特徴を整理して検討を進める。
県は必要経費約1900万円を新年度当初予算案に盛り込んだ。他県の協力も得られれば、連携して取り組む。
国交省によると、国内の65歳以上のドライバーは2004年に800万人だったが、30年には1700万人と2倍以上に増える見通し。麻生渡知事は「高齢者が家に閉じこもるのでなく、できるだけ外に出て活動する社会にしなければならない」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090220-OYT1T00687.htm