ノースウエスト航空機の乱気流事故で、同機が乱気流に巻き込まれたことや、乗客がけがをしたことを到着先の成田空港の管制官に連絡せず、緊急事態を宣言しないまま通常着陸していたことが二十日、国土交通省成田空港事務所の調べで分かった。
ノースウエスト機は到着後約三時間たった二十日午後三時すぎの時点でも、機体から負傷した乗客の搬送が続き、千葉県成田市消防本部は負傷者を四十七人と発表。さらに増える可能性もある一方で、当初三人いたとされた重傷者は診断の結果、いないもようだ。
成田国際空港会社によると、負傷者には乗員も含まれているという。
ノースウエスト航空によると、到着後に救急車が出動しており、管制官に連絡しなかったことが搬送遅れにつながった可能性が高く、航空会社の対応が問題となりそうだ。
運輸安全委員会は事態を重視し、調査官三人を現地に派遣。千葉県警は機長や乗員らから詳しい事情を聴く方針。
成田空港事務所などによると、ノースウエスト機が到着したのは午後零時十九分。乱気流に巻き込まれたのは約三十分前の午前十一時五十分ごろとみられ、銚子沖には午前十一時ごろから低気圧通過に伴う積乱雲が発生、周辺の航空機はこれを避けて運航する状況だったという。
ノースウエスト航空によると、乱気流に巻き込まれた当時、シートベルト着用を指示するランプは表示されていたという。