新潟県で開かれている第64回国体スキー競技会は19日、苗場スキー場(新潟県湯沢町)で大回転の成年男子B、成年女子B、少年女子が、十日町市吉田クロスカントリー競技場(同県十日町市)で距離の女子20キロリレー、複合後半距離の成年男子A・B、少年男子が行われた。
県勢は、大回転成年男子Bで岡田利修選手(30)が準優勝したほか、大回転成年女子Bで湯本浩美選手(27)が3位に入賞した。
◆…岡田選手…◆
コーチとして後進の育成に取り組んでいるだけに、「変な滑りをしたら、教え子の選手に対する説得力がなくなる」と集中した。
高校2年でナショナルチーム入りして世界を転戦した経験を持つ。2005年にはオーストリアでのW杯に出場し、24位に入ったが、トリノ五輪の代表選考に漏れ、現役を引退した。現在は働きながら大学チームなどのコーチをしている。
その一方で、年に1回だけ出場する大会が国体。コーチのかたわら、選手として大会を転戦するのは難しく、「一本勝負」を続けている。「スタート前の緊張感がたまらない」と、気持ちは全盛期のままだ。
吹雪のため視界不良だった今回は、コースアウトする選手が出るサバイバルレースになった。自身も、尻をついたり、コース途中で止まったりするミスが重なり、好タイムは出なかったが、結果は準優勝。「ラッキーだった」と複雑な表情を見せた。
教え子たちに「大会は一本勝負」という気持ちを持ってほしいと考えている。年一回の大会に賭ける滑りは、良い手本になったはずだ。(益田耕平)
◆…湯本選手…◆
大回転成年女子Bで3位の湯本浩美選手(天山リゾート)は、「難コースだと聞いていたため、スタート直前に体が固まってしまった」と振り返った。目標としていた優勝を逃し、「守りすぎてしまい、自分の滑りができなかった」と不満そう。
今シーズンは、3月のジャパンシリーズに照準を合わせている。「板と体を連動させ、力が逃げてしまわないような滑りを目標に調整を続けていきたい」と話し、課題克服を期していた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saga/news/20090219-OYT8T01062.htm