島根県邑南町が17日に実施した建設工事の入札で、参加した建設業者が別の業者に入札額を教えるよう求め、聞き出した額を参考に落札したことが分かった。町は入札を無効とし、聞き出した業者を近く指名停止にする方針。
香木の森公園内の手すり改修工事の指名競争入札で、聞き出したのは同町内の業者。町の調べでは、社長が入札室に入る直前、別の業者の事務員に「札を見せろ」と入札書の開示を求め、事務員が応じたという。聞き出した業者は教えた業者の額より1万円安い203万円で落札した。
教えた業者が町に訴えて発覚した。「威圧的で怖く、見せざるを得なかった」と町に説明しているという。
聞き出した社長は18日、町に謝罪した。取材に対し「仕事が減る中、以前手掛けた現場の工事は落札したかった」と話した。