広島県内の「平成の大合併」で発足した17市町の10年間の合併建設計画で、本年度末の進ちょく率は事業費ベースで40.6%と、合併後の平均経過年数(4年半)に比べて遅れが拡大していることが、県の調査で分かった。景気の急減速に伴う税収減など財政悪化への懸念も加わり、計画の進展を不安視する市町も出始めている。
県内では2003年2月に福山市が旧内海、新市両町を編入して以降、06年3月までに計23件の合併が成立。各市町の合併建設計画には合併特例債を活用した新庁舎整備や道路、上下水道事業など計1兆9247億円(県事業7159億円、市町事業1兆2088億円)が盛り込まれた。
県の調査によると、本年度末までに実施、予算化された事業費は計7816億円。進ちょく率は40.6%で、内訳は県事業が41.9%、市町事業は39.9%となっている。
合併後の平均経過年数に比べて進ちょく率が上回ったのは、調査を始めた05年度末(約1年半)の16.3%だけ。以後は06年度末(約2年半)が24.1%、07年度末(約3年半)が31.7%と年々遅れが広がっている。