周南市は八代地区へのナベヅル飛来増へ、ほぼすべての餌場をカバーする約50ヘクタールの水田の借り上げの検討を始めた。地権者や山口県、有識者らの理解が得られれば、今秋の飛来に間に合わせる考え。立ち入りを制限し、餌となる穀類やドジョウを増やす。
19日の市ツル保護協議会で、会長の島津幸男市長が表明した。なわばり争いで追われたツルの避難所として借りている4ヘクタールの水田を拡充する形になる。
鹿児島県出水市の保護対策に詳しい協議会委員からの「借り上げにより、餌と安全が確保されれば定着が進むのではないか」との提言が端緒になった。農家は作業が制限されるため、補償などを検討。来月の県の保護対策策定調査研究委員会で報告し、協議を進める。
【写真説明】ナベヅルの飛来数を増やす方法を話し合った市の保護協