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2009年02月20日(金) 09時52分

中川氏会見の経緯、財務省が説明読売新聞

 財務省の玉木林太郎国際局長は19日の衆院予算委員会で、中川昭一前財務・金融相が、ローマでの先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後にろれつの回らない記者会見を行った当時の経緯を説明した。

 玉木氏は、G7前日の13日夜、中川氏の要望により、読売新聞など4社の同行記者(男性2人、女性2人)との懇談が行われたことを明らかにした。そのうえで、「記者の所属公表の是非について確認をお願いしているが、2人は『公表を控えてほしい』。1人からは回答が届いていない。1人は読売新聞」と説明した。

 また、翌14日には、中川氏が政務秘書官、玉木氏ら財務省職員3人、通訳、中川氏の知人とレストランで昼食を取り、その直前に取材に来た読売新聞の同行記者も同席させたことを認めた。昼食の時間は35分〜40分程度で、中川氏がワインを注文したが、「口をつけた程度の飲み方しかしていない」と述べた。

 玉木氏によると、中川氏の体調不良に気づいたのは、昼食後に行われた日露財務相会談の席上で、会談後、中川氏は30分程度休息を取った。その後、中川氏が「もうやろう」と言って記者会見場に向かったが、「すたすたと階段を下りた」足取りなどから、記者会見での事態は「予測していなかった」という。

 これに対し、質問に立った民主党の川内博史氏は、財務省職員の補佐にも問題があったと追及。篠原尚之財務官は「大臣の仕事を補佐する身として、必ずしも十分でなかった」と述べた。

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 読売新聞東京本社広報部の話「衆院予算委員会で取り上げられた14日の昼食に本紙記者が同席していたことは既に本紙で報じた通りです。G7取材の一環であり、記者は昼食の間、携帯電話に、原稿の問い合わせなどを受けて数回にわたり席を外したため、中川氏がワインを飲んだところは見ていません。中川氏はろれつが回らない様子ではありませんでした。記者自身はグラスに口をつけていません。前日の13日夜も他社の記者とともに中川氏と軽食をとりながら取材しました」

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090220-OYT1T00305.htm