経営危機の米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)傘下でスウェーデンのメーカー、サーブが20日、再建に向けた法的手続きを申請、事実上経営破綻した。GMグループのメーカーの破綻は初めて。
スウェーデンの裁判所は同日、申請を受理、サーブは会社更生手続きに入った。欧米メディアが伝えた。
サーブは政府と民間から資金を調達し、3か月以内に再建手続きを完了したい考え。GMから分離し、独立したメーカーとして復活を目指す。
GMが求めていた、サーブに対する50億スウェーデンクローナ(約540億円)の公的資金による支援をスウェーデン政府が拒否したため、資金繰りのめどがたたなくなった。
同社は、スウェーデンに4000人超の従業員がいるが、大幅な合理化は避けられない見通しだ。
サーブは、スウェーデン航空の自動車部門として発足し、大戦後に量産を開始。2000年にGMの完全子会社となった。ただ赤字経営が続き、最近は世界経済の悪化で販売が激減、08年は前年比25%落ち込んだ。
スウェーデン政府は昨年12月、総額280億クローナの自動車業界支援策を打ち出し、サーブ支援についてGMと協議していたが、国有化などは否定していた。(共同)
(2009年2月20日23時42分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090220-OHT1T00284.htm