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2009年02月20日(金) 22時06分

NW機 乱気流に巻き込まれ43人けが!重傷者もスポーツ報知

乱気流で負傷し、救急車に運ばれるノースウエスト機(後方)の乗客

 20日午前11時50分ごろ、千葉県銚子沖の上空(高度約4、600メートル)で、マニラ発成田行きのノースウエスト航空2便ジャンボ機(乗客乗員422人)が乱気流に巻き込まれた。同機は午後零時19分に成田空港に着陸。成田市消防本部などによると、43人がけがをし、うち1人は首の骨を折る重傷。

 国土交通省は航空事故と認定し、運輸安全委員会は調査官3人を現地に派遣、事故原因の解明を始めた。千葉県警も近く、機長や乗員らから事情を聴く方針。

 国交省成田空港事務所や成田国際空港会社によると、機長は乱気流に巻き込まれたことや、乗客がけがをしたことを成田空港の管制官に連絡せず、緊急事態(エマージェンシー)を宣言しないまま通常着陸していた。

 消防本部によると、救急搬送はジャンボ機到着後の20日午後1時ごろから同4時ごろまでかかった。エマージェンシーを宣言しなかったことが搬送遅れにつながっており、航空会社の対応が問題となりそうだ。

 エマージェンシーは〈1〉機体のトラブル〈2〉重病人の発生〈3〉燃料不足—などの際、管制官に宣言すると、近隣の空港に優先的に着陸することができる。

 今回のようなケースではエマージェンシーを宣言し、上空から救急搬送を手配するのが通常だが、宣言は機長の判断に委ねられているため、宣言しなくても法令や規則に違反しない。

 成田空港事務所などによると、銚子沖には午前11時ごろから低気圧通過に伴う積乱雲が発生、周辺の航空機はこれを避けて運航する状況だった。ジャンボ機が乱気流に巻き込まれた当時、ほかに数機の航空機が上空で待機中だったという。

 ノースウエスト航空によると、事故発生時、シートベルト着用を指示するランプは表示されていたという。

(2009年2月20日22時06分  スポーツ報知)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090220-OHT1T00214.htm