キヤノン関連施設工事をめぐる脱税事件で、東京地検特捜部は20日、法人税法違反の疑いで逮捕した大分市のコンサルタント会社「大光」元取締役で、大分県議会の長田助勝元議長(80)ら3人を処分保留で釈放した。釈放の理由について、特捜部は「証拠隠滅や逃亡の恐れがないと判断した」としている。
また、一連の工作を主導したとされる「大光」社長大賀規久容疑者(65)が特捜部の調べに容疑を大筋で認めたことも判明。大賀容疑者はこれまで、容疑を認める意向を周辺関係者に伝えていた。
事件では大賀容疑者ら計13人が逮捕され、うち12人が20日に拘置期限を迎えた。釈放の3人を除く9人は10日間拘置が延長され、特捜部は総額約10億円に上るとされる巨額脱税事件の解明を進める。
釈放されたのは、長田元議長と大光のグループの内装工事会社「ライトブラック」の小嶋三郎元社員(61)のほか、中出光三会社役員(43)。
長田元議長らは大賀容疑者らと共謀し、キヤノン関連施設工事を受注した鹿島からライト社などが受領した裏金など計約9億7600万円を隠し、計約2億9200万円を脱税したなどとして、9—10日に逮捕された。
(2009年2月20日20時32分 スポーツ報知)
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