記事登録
2009年02月20日(金) 03時05分

与謝野氏の「3大臣」兼任、公務に支障で早期解消へ読売新聞

 与謝野財務・金融・経済財政相について、兼任ポストを早期に分離する見通しが強まってきた。

 複数の政府関係者が19日明らかにした。

 2009年度予算案の国会審議や国際会議が重なり、公務に支障が出てきたためだ。09年度予算案が今月下旬にも衆院を通過した後にポストを分離し、新たな閣僚を任命するとの見方が出ている。

 与謝野氏は中川昭一前財務・金融相が17日に辞任したことを受け、急きょ後任として兼務した。

 だが、いずれのポストも本来兼務はそぐわないとされる要職で、与謝野氏の公務の量が増えている。すでに22日にタイで開かれる東南アジア諸国連合・日中韓(ASEANプラス3)の財務相会合への欠席が決まった。世界的な金融危機に対処するため3月14日にロンドンで開かれる、20か国の先進国と新興国によるG20財務相会合への出席も、現時点では未定だ。

 具体的な分離の方法としては、与謝野氏を財務・金融相に専念させて、新たに経済財政相を起用する案と、与謝野氏を経済財政相とし、財務・金融相に財政に通じた閣僚経験者を起用する案などが取りざたされている。

 与謝野氏は19日の衆院予算委員会で、民主党の菅代表代行から兼務について聞かれ、「菅さんほど体力があるかどうか分からないが、体力の限りを尽くして職責を全うしたい」と強調した。ただ、政府・与党内には、「国会審議を円滑に進めるため、09年度予算成立まで与謝野氏の3ポスト兼任を継続すべきだ」との声もある。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090220-OYT1T00063.htm