後期高齢者医療制度への支持は年代別では当事者の70代以上が最も高い−。民間シンクタンク「日本医療政策機構」(代表理事・黒川清政策研究大学院大学教授)が今年1月実施した世論調査で、こんな結果が出た。
75歳以上を対象に昨年4月スタートした同制度には「うば捨て山」「高齢者差別」など批判が相次いだが、調査では70代以上の20・5%が「現行制度を維持」、35・9%が「微修正して骨格は維持」と回答。合わせて56%が支持する形で、反対は38%にとどまった。
同機構の担当者は「やや意外な結果」としながらも「保険料負担が軽くなった地方もあり、意識に地域差があるのかもしれない」としている。
次いで支持が多かった年代は30代の55%で、反対は32%と最低。逆に、支持が最も少ないのは50代の42%で、反対が52%と最も多かった。
調査は全国の成人1650人が対象で、62%の1016人が回答した。