商工ローン大手SFCG(旧商工ファンド)が茨城県の中小メーカーから利息制限法の上限を超える金利の返還を求められた訴訟で和解したのに、期限までに和解金を支払わなかったとして、東京地裁に現金約550万円を差し押さえられたことが20日、分かった。
日栄・商工ファンド対策全国弁護団の関係者が明らかにした。過払い金返還をめぐり、大手業者が差し押さえなど強制執行を受けるのは異例という。
弁護団関係者によると、メーカー側は、SFCGからの融資返済をめぐり過払いが判明したため東京地裁に提訴。SFCGが約550万円を返すことで和解したが、支払いはなく、東京地裁に強制執行を申し立てた。地裁の執行官が19日、東京都中央区の同社本社を訪れ、差し押さえたという。
SFCGをめぐっては、違法な取り立てを受けたとして、全国の200人を超える借り主らが慰謝料や過払い金返還を求めて提訴。詐欺未遂と恐喝未遂の疑いで警視庁に告発している。